2008年03月02日

日本は、税金で排出権を3300億円分購入する計画??下手したら5兆円超??

 2008年に入り、京都議定書の第一約束期間が始まりました。皆さんもご存知の通りですが、第一約束期間の2008年度〜2012年度の間は、温室効果ガスの排出量を1990年比で6%減らさなければなりません。
 政府が掲げている計画では、この6%削減達成のための内訳は、以下のようになっています。

 @CO2をはじめとする6種類の温室効果ガスの排出量を8.4%削減する
 A森林整備によって、京都議定書で認められた「森林吸収源」に3.8%相当の排出量を吸収させる
 B京都メカニズムによる「排出権」を購入することで、1.6%を削減したことにする

 今回は、Bの排出権に着目してみたいと思います。1.6%分の排出権を購入するということですね?これって、いくらくらいかかると思いますか??

 日本の1990年の温室効果ガス排出量は、12億6100万トン(炭素換算)でした。
 その1.6%分となると、約2018万トン分の排出権を購入することになります。
 今回の約束期間は5年間なので、購入する排出権は、トータルで約1億トンですね。
 排出権の価格は、これから変動すると思いますが、現在のヨーロッパで1トン当たり、20ユーロ程度(約3300円)だそうです。
 ということは、約3300億円の税金を使って、排出権を購入するという計算になります。。

 しかも、これは最低限のレベルですが、Aの森林吸収源の確保は、計画から大幅に遅れているようですし、@の達成も原子力発電所の稼働率低下などもあり、実現できるのか不透明な状況です。仮に、5%分の排出権を購入しなければいけないとなれば、、、さっき計算した額の3倍以上になりますから、1兆円を超えてしまいます。排出権に1兆円。。。

 しかも、今計算している単価は、現在のヨーロッパの価格であって、今後値上がりすることは確実ですね。となると、その額はさらに増えていきます。。。現在、EU内の排出権取引制度で実施されている、排出枠を達成できなかった場合に支払う罰金額は、1トン当たり100ユーロだそうです。ということは、排出権の値段は100ユーロを上限にして上昇する可能性があるということになります。
 もし、排出権の値段が100ユーロということになれば、日本が排出権に支払う額は、さっきの5倍で5兆円を軽く超えるということになります。。。

 税金で5兆円とは、相当の金額です。これまでの日本の企業のための公的資金投入とは違い、すべて国外にこの資金は出て行ってしまうわけで、日本の経済にも大きな影響が出てくるのではないでしょうか?(経済のことは詳しくないので、深掘りはしませんが)

 これまで、経済界では、排出権の導入は、日本企業の競争力を低下させるということで反対していましたが、ようやく洞爺湖サミットでの主導権獲得などのために、容認の方向に流れてきています。
 日本の企業のために、排出権を導入しなくても、結局政府が多額の資金を流出することになれば、本末転倒、むしろマイナスにお釣りがくることになるのではないでしょうか。

 ようやく排出権取引に関する議論が、環境省、経産省それぞれで始まるようですので、本当に日本のためになる議論を進めていただきたいと思います。


<参考文献>
 北村慶著『温暖化がカネになる』(PHP研究所)


 日刊温暖化新聞 2008/2/27「日本はいくら払うことになるのか?」
 http://daily-ondanka.com/edahiro/2008/20080217_9.html


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posted by rido at 19:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | エココラム ブックマークに追加する
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